COM Express®コンピュータのフォームファクタ

~メリットと活用方法について~

COM Express®コンピュータのフォームファクタ

COM Express® とは?

COM Express(COM-E)は、COM(Computer on Module)の代表的な規格の1つです。

COM-EモジュールはコンパクトなサイズでありながらCPUやメモリの他、PC / AT、USB、オーディオ、グラフィックス(PEG)、イーサネット等のI/Oを高度に統合しています。すべてのI/O信号はモジュールの底面にある2つの高密度/低プロファイルコネクタにマッピングされます。

COM-Eモジュールはメザニンベースのアプローチを採用しており、通常、アプリケーションに合わせてカスタマイズされたキャリアボードと組合せて使用します。CPUの世代交代などに伴い、モジュールのみを新しいバージョンにアップグレード(交換)しながら、キャリアボードはそのままの仕様で長期間使い続けることができます。

2005年にリリースされたCOM-Eはオープンな規格で、コンピュータ・オン・モジュール や シングルボード・コンピュータ(SBC)のボード設計における無駄な工数を削減し、設計リスクを最小限に抑える一方、使い易さと相互運用性が向上するため、従来の産業用組込みアプリケーションから医療、ゲーミング、輸送、軍事/航空宇宙、IoTまで幅広い分野で利用されています。

フォームファクタ

COM-Eモジュールのフォームファクタは以下の4種類があります。

COM Express Size Comparison

仕様規格

TypesConnector RowsPCI Express LanesPEG/SDVOPCIIDE PortsSATA PortsLAN PortsUSB 2.0 / SuperSpeed USBDisplay Interfaces
Type 1A-BUp to 6---418 / 0VGA, LVDS
Type 2A-B・C-DUp to 221/232 bit1418 / 0VGA, LVDS, PEG/SDVO
Type 3A-B・C-DUp to 221/232 bit-438 / 0VGA, LVDS, PEG/SDVO
Type 4A-B・C-DUp to 321/2-1418 / 0VGA, LVDS, PEG/SDVO
Type 5A-B・C-DUp to 321/2--438 / 0VGA, LVDS, PEG/SDVO
Type 6A-B・C-DUp to 241/NA--418 / 43VGA, LVDS/eDP, PEG, 3xDDI
Type 10A-BUp to 4-/1--218 / 2LVDS/eDP, 1xDDI

Com Express® のメリット

COM-Eのコンセプトは、CPUやメモリ、画像の他、さまざまなインタフェースをスモールファクタボード(SFF)に統合することにより、CPUボードとしての設計を簡素化し、設計時間の短縮や設計リスクの低下を図ることです。これはタイム・トゥ・マーケットの短縮に直結します。

キャリアボードは基本的に高度な演算処理をしないため、アプリケーションと許容スペースを考慮しつつ、必要なI/Oを満たすように作ります。

規格ベースなのでシステムのアップグレードはとても簡単です。最新の技術(CPU)を備えたCOM-Eモジュールをキャリアボード上で置き換えるだけで、すぐにアップグレードできます。

COM-Eは耐衝撃性や耐振動性が求められる過酷な環境でも使用できます。キャリアボードのI/Oコネクタは、PCBに直接はんだ付けができるため、ケーブルレスとなりシステムがより堅牢になります。また、低TDP(Thermal Design Power)のボードとして設計ができるため、ファンレスの筐体構造、拡張温度範囲-40°C〜+85°Cでの使用が可能となり、システムのMTBF(Mean Time Between Failure)が大幅に向上します。

アドバネットのCOM Express®

アドバネットは長年にわたりCOM-E製品をリリースしており、多くの技術的知見を有しています。標準品からカスタム品まで、さまざまなニーズに合わせてモジュール及びキャリアボードを設計/製造しています。

アドバネットのCOM Express®ボードを見る
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製品イメージ
製品型式
CPUタイプ
概要
Intel® Core™

COM Express® Compact Type 6, 7th Gen. Intel® Core™ U CPU Module

Intel® Core™
Intel® Xeon®

COM Express® Basic Type 6, 8th Gen. Intel® Core™/Xeon® E3 CPU Module

Intel® Core™
Intel® Xeon®

COM Express® Basic Type 6, 7th Gen. Intel® Core™/Xeon® E3 CPU Module

Intel® Atom™
Intel® Xeon®

COM Express® Basic Type 7, Intel® Xeon® Processor D-1500 CPU Module

Intel® Pentium™
Intel® Xeon®
Intel® Atom™

COM Express® Compact Type 6, Intel® Atom™ E3800 CPU Module

Eurotechの新しい HPEC向けCOM Express® Type 6モジュール

組込みシステム界のリーディングプロバイダで、IoTイネーブルメントのグローバルリーダでもあるイタリアのEurotechは、堅牢型HPECアプリケーション向けの新しいファンレスCOM-Eモジュール 「CPU-162-24」 を発表しました。

(アドバネットはEurotechのグループ会社です。)

CPU-162-24は、Intel🄬 Xeon🄬 E3-1505L v6 / 1505M v6プロセッサをベースとしたCOM Express Basic(125x95mm)Type 6モジュールです。最大32GBのECCメモリ DDR4 SO-DIMM×2をサポートしています。

高性能グラフィックや画像アプリケーションに対応する統合型GPUを搭載しており、ハードウェアアクセラレーションと最大3つまでの同時ビデオ出力が可能です。

さらに、ハイエンドかつ低消費電力のCPUを最大限に活用したファンレスコンピューティングで、拡張動作温度(-40°C〜+85°C)を保証しているため、IoT、工業、輸送、防衛などの「産業向け」アプリケーションに最適です。

ロングライフサイクルで、コンフォーマルコーティング(オプション)も可能なCPU-162-24は、厳しい環境下でも一貫して動作し続けなければならないエッジデバイスやエッジサーバにとって、頼もしいビルディングブロックとなるでしょう。

CPU-162-24 COM Express Basic Type 6

ユースケース:三菱パワー株式会社様 火力発電所向けコントローラ

高速制御・演算処理を行うCOM ExpressボードAdbc8041を三菱パワー様と共同開発した事例です。プラント制御システムであるDIASYS Netmationシリーズに採用されています。

COM Express Adbc8041 Mitsubishi Power Use Case

仮説シナリオ:水力発電所向けデータ収集ソリューション

お客様は水力発電所内に設置した振動、圧力、温度といった各センサからリアルタイムでのデータ収集を必要とされていました。

加速度センサ、圧力センサ、温度センサからのデータ取得用ADコンバータは、カスタム版のキャリアボードに接続されています。エッジコンピューティング用にCOM-Eボードを採用し、エッジ処理されたデータはアセット監視、データ分析、予兆メンテナンスのためEurotechのIoTゲートウェイを通じてクラウドへと送信されます。

COM Express Eurotech IoT Use Case

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