鉄道におけるスマートデータロギング

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鉄道におけるスマートデータロギング

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)の鉄道貨物事業を行う子会社でありヨーロッパ最大の鉄道貨物運営会社のDB Cargo AG(以下DB Cargo)は、スマートデータロギング・アプリケーションの戦略的パートナーにEurotechを選定しました。Eurotechが求められたタスクは、エンドツーエンドのアーキテクチャを実装し、DB Cargoの鉄道車両のリアルタイムステータスを取得するというソリューションの実現でした。

Eurotechのハードウェア&ソフトウェア統合アーキテクチャ

鉄道輸送アプリケーション向けのIoTアーキテクチャと、組込みハードウェア・サブシステムの知見を融合させることにより、Eurotechはオンボードのハードウェアとソフトウェア、及びスマートデータ・ロギングアプリケーションとエッジコンピューティング用のオフボードツールを有するエンドツーエンドのソリューションを提供しました。さらにEurotechのオープン・統合・管理といった3つの特長を持つIoTインフラストラクチャ“Everyware IoT”の導入によって、DB Cargoはエッジツークラウドのデータ通信とデバイス管理システムの構築に成功しました。

DB Cargo のメンテナンス・プロジェクトの最高責任者であるThomas Pohl氏は次のように述べています。「Eurotechのソリューションが提供してくれるデータは品質が高く、当社のユーザーやデータサイエンティストはとても満足しています。標準的なテレマティックシステムとIoTプラットフォームで、我々が必要としている機能のほとんどを実現できるのです。Eurotechは素晴らしい仕事をしてくれています!」

 

オンボード・ハードウェア

DB Cargoは自社のオンボード・テレマティクスユニット向けに、Eurotechの鉄道認証取得済マルチサービスIoTゲートウェイ 「BoltGATE 20-25 MVB Edition」を採用しました。BoltGATE 20-25は鉄道車両の監視/管理アプリケーションとクラウドサービスとのシームレスな統合を目的に設計されており、ハードウェアとしても非常に堅牢であるため、過酷な動作環境での使用はもちろん、信号のサンプリングやMVBデータのロギング、通信管理といった各機能においてのセキュリティも万全です。

※MVB(Multifunction Vehicle Bus): 多機能ビークルバス。鉄道車両内伝送系で使用されるデジタルバス

 

オンボード・フレームワーク

MVBデータの取得からフィルタリング、アグリゲーション、そしてロギングまでを可能にするため、BoltGATE 20-25にはフィールドプロトコル・ライブラリを提供するEurotechオリジナルのIoT エッジフレームワーク、「Everyware Software Framework(ESF」が標準搭載されています。ESFにはエッジ分析用の“ESF Wires”と呼ばれるWebベースの開発環境が用意されており、モジュール式のアプローチでデータパイプラインを作成することができます。新たなCondition Based Maintenance(CBM)のルール策定やテスト実施のため、Eurotechがテストベンチシステムを提供し、DB Cargoが実際のMVBトラフィックに基づくさまざまな種類のカウンターやアラートの開発とシミュレーションを行っています。

 

オフボード・プラットフォーム

ESFはEurotechのIoT統合プラットフォーム「Everyware Cloud」とのクラウド接続管理機能も持っています。これによりEveryware CloudはMQTTを介してセキュアにOTAデバイス管理ができるほか、フィールドから収集されるMVBデータをDB Cargoのサーバーへと統合することができます。

 

シミュレーション環境

データサイエンティストによる探索的データの選択や検証、ルールの作成や評価といったエンドツーエンドのワークフローのために、Eurotechからオフラインシミュレーション環境を提供しています。

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サクセスファクター

  • MVBデータ取得とエッジ分析の容易化
  • エッジツークラウドのオープンな統合プラットフォーム
  • コンフィグラブルかつスケーラブルなソリューション
  • オフラインルール開発用のシミュレーション環境

 

DB Cargo AG

ドイツのDB Cargo社 は、ヨーロッパに約4,200本の側線と16 社の関係企業を持つ、世界最大級の鉄道ネットワークを擁する鉄道貨物輸送企業です。自社で保有する約93,000の貨物車両と約3,000の機関車両台数はヨーロッパNo.1を誇ります。また、DB Cargo は未来へのテクノロジーに積極的に投資しており、機関車両や貨物車両、及び車両基地や工場内における業務プロセスのデジタル化を推進しています。

 

amspire Lab

ドイツ、フランクフルトのHouse of Logistics & Mobility 研究所内にあるamspire Lab (Asset Maintenance Digital Lab) では約50名のエンジニア、IT開発者、データサイエンティスト、DB Cargo内外からのデジタルトランスフォーメーションのエキスパート、及びDB Groupの他分野の専門家から成るチームが、デジタルオートメーションやCondition Based Maintenance (CBM)に関するテーマに取り組んでいます。これらのプロジェクトは鉄道車両設備やそのメンテナンスに関わるもので、より高い品質・信頼性・安全性の向上を目指しています。