鉛フリー化への取り組み Corporate Info

(株)アドバネットグループ 鉛フリープロジェクト

鉛は世界で年間500万t、わが国では27万tも使われており、そのうち9,000tがはんだに使用されています。衆知のとおり、鉛は環境保護の観点から世界的に規制される方向にあり、鉛を使用しないはんだ付け、すなわち「鉛フリーはんだ」の実用化が急務となっています。

スケジュール

アドバネットグループでは2003年より鉛フリープロジェクトを編成し、欧州RoHS規制(2006年7月)を1年前倒しし、2005年から鉛フリー製品を出荷すべく準備を進めて参りました。
準備作業は順調に推移し、2005年Q1より順次鉛フリー対応製品の出荷を予定しております。当面は鉛フリー対応部品の入手難が予想されますので、鉛フリー・非鉛フリー部品混載とさせて頂きます。将来的には鉛フリー率100%を達成する予定です。

鉛フリーはんだ

現在市販されている産業機器向けの鉛フリーはんだは以下の2種類に分類されます。 高温系融点が高い高温系のすず-銀系合金です。これは強度に優れているので,特に高い信頼性が求められる産業機器やフロー(挿入実装型)製法を用いる電子部品・基板に使用できます。
中温系すず-銀系合金に少量のビスマスとインジウムを添加したものを使用します。ビスマスを添加すると融点が下がって使いやすくなるので、生産量が多い一般家電品などのリフロー(表面実装型)製法を用いる部品・基板に使用できます。

高温系 中温系
リフロー Sn-3Ag-0.5Cu Sn-3Ag-8In-0.5Bi
フロー Sn-3Ag-0.5Cu Sn-0.7Cu 無し(リフトオフ多発の為)
特徴 信頼性はSn-Pb共晶と同等以上
はんだ付け温度はSn-Pbより高い
濡れ性は高温系より良好
注意点 基板、部品の耐熱性 Sn-Pbメタライズでの界面強度

弊社が製造販売しているボードは高い信頼性が求められる産業機器向けです。これに最適なはんだ材料は高温系となります。
弊社では、リフロー及びフローにSn-3Ag-0.5Cu(JEITA標準)を採用しております。

はんだ付けプロセス

高温系は融点が高いため、従来使用してきたリフロー炉では部品・基板の耐熱性を超える温度になる場合があります。この問題をクリアするには、強制循環型リフロー炉を用いて炉内温度のばらつきをなくすことが必要です。リフローとフローを組み合わせた混載実装では,一度リフローではんだ付けした部分がフローはんだ付け時に熱によるダメージを受けてはなりません。
弊社では以上の条件をクリアーできる設備を導入しており、一部機器に於いては機器メーカーと共同で新規開発致しております。

基 材

プリント基板の基材は従来はFR-4を使用して参りました。FR-4よりZ軸方向の熱膨張が小さく鉛フリーに最適なハロゲンフリー材が市場に出回って参りました。ハロゲンは環境削減物質に指定されておりますのでグリーン調達と併せて鉛フリー対応製品にはハロゲンフリー材を使用致します。

信頼性試験

製品寿命10年以上を保証するために以下の接続信頼性試験を実施します

項目 条件 評価方法
温度サイクル試験 -55~125℃
(30分/30分)
初期,200,500,1000cycにて
SEM断面観察
ピール強度試験 -55~125℃
(30分/30分)
初期,200,500,1000cycにて
45℃ピール (JISZ3198-6)
せん断試験 -55~125℃
(30分/30分)
初期,200,500,1000cycにて
せん断 (JISZ3198-7)
クリープ試験 85℃高温放置 1000時間後クリープ

ウイスカ対策

鉛フリー化により新たな問題が発生する可能性があります。
スズメッキの表面から針状結晶が成長し最悪ショート事故が起きると言う現象です。

この現象がウイスカ問題と呼ばれています。
従来のスズ鉛メッキではウイスカの発生は問題とならなかったのですが鉛フリー化するために鉛を抜いて純スズメッキとしたためにウイスカが発生する可能性が出てきました。

ウイスカとは、スズメッキ皮膜表面に発生した、ヒゲ状の結晶生成物のことで、その形状から俗名、『ヒゲ』とか、『ホイスカ』として知られ、その直径の太さは約2ミクロン、長さは2~3ミリ前後まで成長する事が確認されています。
ウイスカの発生原因として、まず、部材にスズメッキを施した場合、メッキ処理後2~3年以上経過すると電気メッキした部材の中に残っている応力(残留応力)により、金属の分子が押し出され、ヒゲ状に押し出され成長していく物理的要因とチリ・ホコリが付着した部材(メッキ表面)に金属微粒子や湿気等が吸着され、表面上の腐食を促進させる化学的要因があげられます。

最近、狭ピッチのフレキケーブル用コネクターでウイスカ事故発生事例が報告されております。
フレキケーブルの引っ張り応力がウイスカ発生の原因と考えられています。
弊社では、ウイスカ対策として以下を実施しショート事故の未然防止に努めております。

1 0.5mmピッチ以下のコネクターは極力使用しない
過去に事故例が報告されている
2 上記コネクターを使用せざる得ない場合は、金メッキ品を使用する
ニッケル下地金メッキはウイスカ対策として有効とされている
3 上記コネクタに金メッキ品が無い場合は、封孔剤を塗布する
メッキ面腐食によるウイスカ発生を防止する
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